薬剤師資格が必須となる物流関連の仕事
「薬剤師 求人 物流」と検索する人が探している仕事の中で、薬剤師資格が必須となる仕事は以下のようなものが挙げられます。
1. 管理薬剤師(物流センター・倉庫)
必須理由: 薬機法(医薬品医療機器等法)により、医薬品を取り扱う事業所には薬剤師を設置する義務がある
主な業務:
- 医薬品の適正管理(温度・湿度管理、在庫管理)
- 出荷前の品質チェック
- 薬機法・GDP(Good Distribution Practice:適正流通基準)に基づく監査対応
- 行政対応(都道府県の保健所や厚生労働省の監査対応)
- 物流センターの医薬品管理責任者としての役割
必須となるケース:
- 医薬品の卸売販売業者(医薬品卸、物流センターなど)
- 医薬品製造業の物流部門(医薬品の保管・出荷管理)
不要なケース: 一般的な物流業務(ピッキングや配送管理)には薬剤師資格は不要
2. 品質保証(QA)・薬事業務(物流関連)
必須理由: 医薬品の流通において、品質保証や薬事業務を行うために薬剤師資格を求められることがある
主な業務:
- 医薬品の品質保証(流通過程の品質管理、異常品の調査)
- GDP適合性の確認、監査対応
- 輸出入関連の薬事手続き
- 行政申請書類の作成(厚生労働省・PMDAへの届出)
必須となるケース:
- 製薬企業の物流部門(品質保証・薬事担当)
- 輸出入関連の薬事申請を行う企業(特に海外向けの医薬品輸送に関わる場合)
3. 医薬品卸の管理業務(医薬品の流通管理責任者)
必須理由: 医薬品を販売・流通させる卸売販売業者では、一定の条件下で薬剤師の配置が求められる
主な業務:
- 医薬品の仕入れ・販売管理
- 医療機関・薬局への適正供給の監督
- 医薬品の流通経路管理・トレーサビリティの確保
- 薬機法・医療用医薬品の適正流通(GDP)対応
必須となるケース:
- 医薬品卸売業者の営業所(管理薬剤師が必要な場合あり)
- 特定の医療用医薬品を扱う専門商社
物流に関連する「薬事」の仕事とは?
「薬事」と聞くと、研究開発や製造販売承認に関連する業務をイメージする方が多いですが、実は物流にも関わる薬事業務があります。
物流関連の薬事業務の例
1. 医薬品の輸出入に関わる薬事
- 海外との医薬品の取引に必要な薬事申請や規制対応
- 輸出入許可の取得、PMDA(医薬品医療機器総合機構)や厚生労働省との調整
- 外国の医薬品規制(FDA, EMA, NMPAなど)の対応
- 輸送条件の規制(温度管理、GDP適合性)
2. 医薬品卸・物流センターでの薬事管理
- 医薬品の適正流通管理(GDP:Good Distribution Practice)
- 医薬品倉庫・物流センターの監査対応(保健所・厚労省の指導)
- 卸売販売業の許可申請や変更手続き
- 医薬品の保管・輸送に関する規制対応
3. 災害時・緊急時の医薬品供給に関する規制対応
- 医薬品を迅速かつ合法的に供給するための規制チェック
- 緊急輸送時の特別許可手続き(例:未承認薬の緊急輸入など)
まとめ
- 薬事業務は研究開発だけでなく、物流分野にもある
- 物流薬事は、輸出入、医薬品卸、物流センターの監査・許認可対応などが中心
- 薬剤師資格を活かして物流に関わる仕事をする場合、物流薬事の知識が役立つ