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動物病院における薬剤師の中途採用求人は、薬剤師求人全体の中でも非常に少ないのが特徴です。
具体的な求人数としては、動物病院の薬剤師求人件数は、同時に数百件件規模になることは稀で、非常に狭き門であるとともに、いかにして最新の求人情報を取得するかが肝になってきます。
保有求人数が最大規模の薬剤師転職エージェントの求人数が約10万件であることを考えると、動物病院の求人がいかに希少であるかが容易に把握できます。
ちなみに、2025年2月10日現在、動物病院の薬剤師求人を持っている転職エージェントは2社のみです。
動物病院の求人が少ない理由
ご存じの方も多いと思いますが、動物病院、特に個人経営のクリニックでは、多くの場合、獣医師が直接調剤を行っており、薬剤師の介在が必須ではないことが挙げられます。
また、動物用医薬品の品目は、ヒト用医薬品に比べ少ないことや、小規模のクリニックだと、薬剤師を雇用するほどの余裕がないことも理由として挙げられます。
とはいえ昨今では、動物医療の進歩などにより、ペットの高齢化が進み、飼い主もペットに対し、高度な医療を求める傾向が高まっているため、都市部を中心に動物病院の薬剤師需要も右肩上がりに増加しています。
動物病院の求人情報をいち早く入手するには
お伝えしたとおり、動物病院の薬剤師求人は出現が非常に少ないので、日々、求人情報を取り続けることが必須です。
とはいえ、毎日、あらゆる求人情報を収集する時間が取れる方は稀だと思います。
加えて、こういった希少求人は、条件が良い求人ほど一般には公開されていないものがほとんどです。
そこで、好条件の希少な求人情報を逃さないためには、薬剤師専門の転職エージェントに登録するのが、唯一の方法といえるでしょう。
現在、動物病院の求人は2社のみが保有
2025年2月10日現在、動物病院の求人を保有している転職エージェントは以下のファルマスタッフと、お仕事ラボの2社のみです。
1つずつ見ていきましょう。
希少求人をお探しなら「ファルマスタッフ」
ファルマスタッフは調剤薬局大手の日本調剤グループが運営する業界最大級の薬剤師特化の転職エージェントゆえ、動物病院などの希少求人の出現率も高いのが特徴です。
動物病院などの希少求人は、応募者が殺到するため、非公開求人としている可能性が高いため、まずはファルマスタッフに登録し、非公開求人の情報を取ることをおすすめいたします。
自分に合った求人を探したいなら「お仕事ラボ」
お仕事ラボは、大手チェーンのアイセイ薬局の100%子会社として運営されており、求職者一人ひとりに寄り添った手厚いサポートが特徴です。
求職者への丁寧なヒアリングに基づく手厚いサポートは、紹介後の転職先での定着率が95.6%という高さにも表れています。
また、希望する企業、薬局、病院などが求人を出していない場合でも、コンサルタントが直接交渉し、求職者の希望に沿った求人情報を提供する「逆指名制度」があることも大きな特徴です。
転職エージェントへの登録をおすすめする理由
お伝えしたとおり、動物病院の薬剤師求人数は非常に希少かつ、非公開求人が多いので、日々、自力で求人情報をチェックしていくのは現実的ではありません。
動物病院の求人を持っている転職エージェントに登録し、ご自身の希望条件を伝えておけば、希望の条件に合致した求人が出現したときには、迅速にあなたのもとに情報が配信されます。
複数のエージェントにアンテナを張る
動物病院の薬剤師求人は一定数の求人が見込めるとはいえ、必ずしもあなたに合った条件の求人が今現在、存在するわけではありません。
そこで、こういった希少の求人を探す場合は、自分に合った条件の求人を逃さないため、できるだけ複数のエージェントに登録し、常に最新情報を取得できる態勢を整えておくことをおすすめいたします。
迷った場合はファルマスタッフ
どのエージェントに登録しようか迷った場合、まずは業界最大級の求人数を保有し、希少求人の出現率も高いファルマスタッフへ登録しておきましょう。
今、こうしている間にも、好条件の求人が出てきては、選考が進んでいます。
少ないチャンスを逃さないためにも、まずは第一歩を踏み出しましょう。
【参考】動物病院における薬剤師の役割
動物病院での薬剤師の役割は、人間向けの医療機関（クリニックや調剤薬局）に勤める薬剤師とは異なり、動物の薬剤管理や調剤、飼い主への服薬指導などを担当します。
以下に、動物病院における薬剤師の具体的な役割と、通常の薬剤師との違いをまとめます。
動物用医薬品の調剤・管理
動物用医薬品の調剤・管理
- 犬・猫・鳥・エキゾチックアニマル（爬虫類・小動物）など、さまざまな動物に対応する薬剤を調剤。
- 人間用医薬品の動物への転用もあるため、用量換算や適応可否の確認を行う。
獣医師との連携
- 獣医師が処方する薬の調剤や投薬計画の確認を行う。
- 動物ごとの体重や代謝の違いを考慮し、適切な薬剤選択をサポート。
飼い主への服薬指導
- 動物に適した投薬方法（錠剤、粉薬、シロップ、外用薬など）を説明し、投与の工夫（おやつに混ぜる、専用スポイトを使うなど）をアドバイス。
- 飼い主の不安を軽減し、適切な服薬管理をサポート。
医薬品の在庫管理・発注
- 動物専用の薬剤は流通が限られるため、適切な在庫管理が重要。
- 人間用医薬品を転用する際は、薬事法や動物用医薬品の規制を遵守。
動物用サプリメントや健康食品の提案
- 健康維持や治療補助のためのサプリメントの選定や、飼い主へのアドバイス。
動物医薬品に関する法令遵守
- 人間用医薬品と異なる規制があるため、動物薬事法や獣医療法を理解し、適正に扱う。
通常の薬剤師（クリニック・調剤薬局）との違い
動物病院の薬剤師のやりがい
求められるスキル・知識
動物病院での薬剤師はまだ少数ですが、動物医療の発展とともに需要が高まりつつある分野です。動物と関わる仕事がしたい薬剤師にとっては、非常にやりがいのある職場といえるでしょう。
今後、動物病院で薬剤師の需要は増えるのか？
現在は動物病院での薬剤師求人は少ないですが、以下のような要因で今後需要が高まる可能性があります。
ペットの高齢化による薬剤管理の複雑化
高齢ペットが増えるにつれ、慢性疾患（心臓病、糖尿病、腎不全など）の治療が増加し、これにより、複雑な投薬管理が求められ、薬剤師の役割が重要になる可能性があります。
動物用医薬品の多様化
今後は動物向けの新薬やジェネリックの開発が進み、動物病院での医薬品管理がより複雑になり、薬剤師が専門的な知識を活かす機会が増加すると予測されます。
ペット向けサプリメント市場の拡大
ここ最近、ペット向けのサプリメントや健康食品の需要が増え、相当数の新商品が市場に投入されています。
これに伴い、薬剤師が専門的なアドバイスを提供できる機会が増加すると考えられます。
このように、ペットの高齢化や医薬品の多様化により、今後は一部の大規模動物病院や専門病院で薬剤師の需要が増加する可能性もあります。
動物病院で働きたい薬剤師の方は、動物薬学の知識を深めることで将来的なチャンスが広がるかもしれません。
なぜ薬剤師が動物病院を希望するのか？
動物病院に勤務する薬剤師の給与は、一般のクリニックや調剤薬局に比べて低くなる可能性があるにもかかわらず、それでも動物病院で働きたいと考える薬剤師がいる理由はいくつかあります。
動物が好きだから・動物医療に関わりたい
動物病院で働く多くの薬剤師は、「動物が大好き」という理由でこの道を選んでいます。
動物の健康を支える仕事に携われることは、動物愛好家の薬剤師にとって大きな魅力です。
人間の患者ではなく、動物とその飼い主をサポートする仕事にやりがいを感じる人が一定数いるため、動物病院での薬剤師の道を選ぶ人がいます。
動物医療の専門性を深めたい
動物病院で働くことで、動物薬理学や獣医学の知識・経験を深めることができるという点も魅力です。
一般の薬局や病院では、動物用医薬品に関する知識はほぼ必要とされませんが、動物病院ではこの分野の知識を活かすことができます。
「動物病院での経験を積んで、将来は動物医薬品業界で活躍したい」と考える薬剤師にとっては、良いキャリアパスになることもあります。
クリニック・調剤薬局の業務に飽きた・違和感がある
調剤薬局や病院では、日々、単調な処方調剤や患者対応が続くため、やりがいを感じにくい薬剤師もいます。
特に、人間相手の仕事にストレスを感じる人にとって、動物病院は魅力的な選択肢になることがあります。
「人間の医療の世界にいるのがつらいけど、薬剤師の仕事は続けたい」という人にとって、新しいフィールドとなる可能性があるのです。
患者（動物）の家族（飼い主）との関係がやりがいに！
動物病院で働くと、飼い主とじっくり話しながらペットの健康を支援できる点が大きな魅力になります。
調剤薬局のように短時間で流れ作業的に服薬指導をするのではなく、飼い主に寄り添いながらペットの治療をサポートすることができます。
動物病院の薬剤師は、「患者（動物）＋飼い主」の両方を支える役割があり、人間の医療とは異なるやりがいがあると言えます。
給与よりもやりがいを重視する人がいる
小規模の動物病院の薬剤師の給与は、一般的な薬剤師よりも低くなる可能性がありますがそれでも「やりがい」を重視する人にとっては問題にならない場合があります。
例えば、以下のような人は給与よりも好きな仕事を続けることに価値を感じることが多いです。
特に、「好きなことを仕事にできるなら、多少の収入減は気にしない」という価値観を持つ人にとっては、動物病院での勤務は魅力的な選択肢になり得ます。
大規模動物病院や製薬会社でのキャリアパスを視野に入れている
大規模な動物病院や、動物用医薬品を扱う製薬会社・卸業者では、薬剤師の専門知識が求められるケースがあります。
そのため、動物病院で経験を積み、将来的により専門性の高い職種へキャリアアップを考えている人もいます。
「将来のキャリアのために、動物病院での経験を積む」という戦略的な目的を持つ薬剤師も一定数いるのも事実です。
給与が多少低くなっても、「動物が好き」「人とは違う分野で活躍したい」「新しい知識を学びたい」という理由から、動物病院で働く薬剤師は一定数存在します。
特に、動物医療の専門知識を持つ薬剤師はまだ少ないため、今後のキャリアの可能性も広がっていくかもしれません。