薬剤師がリモートワークで行える仕事には、以下のような業務があります。それぞれの仕事内容や求められるスキルについて詳しく解説します。
1. オンライン服薬指導
概要: 2020年の規制緩和により、オンライン診療を受けた患者に対して、薬剤師がビデオ通話などを通じて服薬指導を行う業務です。
主な仕事内容:
- 医師のオンライン診療後、患者に適切な服薬指導を行う
- 処方薬の飲み方や副作用について説明
- 必要に応じて患者の健康状態をフォローアップ
必要なスキル:
- 対面指導と同じく、高いコミュニケーション能力
- オンライン診療の流れやシステムに関する知識
- 最新の医薬品情報を正確に把握する能力
求人の特徴:
- 現時点では求人数が少なく、オンライン薬局や特定のクリニックなどに限られる
- フルリモートよりも「一部リモート可」の求人が多い
2. DI(医薬品情報)業務
概要: DI(Drug Information)業務とは、医療従事者や患者向けに医薬品の情報を提供する仕事です。
主な仕事内容:
- 医療機関や薬局からの医薬品に関する問い合わせ対応
- 副作用、相互作用、適応症などの情報を調査・提供
- 医薬品の安全性や使用方法について資料を作成
必要なスキル:
- 医薬品に関する幅広い知識
- 文献検索スキル(PubMedなどのデータベースを活用)
- 医療関係者との円滑なコミュニケーション能力
求人の特徴:
- 製薬会社や医薬品情報提供企業での募集が多い
- フルリモート可能な求人も増えてきている
3. 医薬品の問い合わせ対応(コールセンター業務)
概要: 医薬品メーカーや調剤薬局のコールセンターで、薬に関する質問に対応する仕事です。
主な仕事内容:
- 医師・薬剤師・患者からの薬に関する問い合わせ対応
- 副作用や適切な服用方法についての説明
- 医療機関・薬局向けの医薬品情報提供
必要なスキル:
- コミュニケーション能力
- 医薬品に関する正確な知識
- クレーム対応スキル(患者からのクレームに適切に対応する力)
求人の特徴:
- 製薬会社やCRO(医薬品開発受託機関)での募集が多い
- コロナ禍以降、一部リモートワーク可能な求人が増えている
4. メディカルライター(医療・医薬系ライティング)
概要: 医薬品や健康に関する記事・論文・資料を執筆する仕事です。
主な仕事内容:
- 医療・医薬品関連のウェブ記事執筆
- 製薬会社のパンフレットや医薬品説明書の作成
- 医療学会や研究機関の論文執筆サポート
必要なスキル:
- 薬学的な知識と文章力
- 英語論文の読解力(海外の論文を参考にすることが多いため)
- SEOやコンテンツマーケティングの基礎知識(ウェブ記事の場合)
求人の特徴:
- フリーランスで活動する人も多い
- 製薬会社や医療系メディアの求人がある
まとめ
業務 | 求人数 | フルリモートの可能性 | 必要スキル |
---|---|---|---|
オンライン服薬指導 | 少なめ | △(一部可) | コミュニケーション力、ITスキル |
DI業務 | 多め | ○(可能) | 医薬品知識、文献検索能力 |
医薬品の問い合わせ対応 | 中程度 | △(一部可) | コミュニケーション力、医薬品知識 |
メディカルライター | 中程度 | ○(可能) | ライティング力、医薬品知識 |
品質管理・薬事業務 | 少なめ | △(一部可) | GMP知識、分析力 |
完全リモートはまだ少ないものの、製薬・医療IT系では増加傾向にあります。薬剤師としての専門知識を活かしながら、新しいスキルを身につけることで、リモートワークの可能性が広がります!