産婦人科の院内薬剤師を希望する志望動機として、面接では「妊産婦や新生児の医療に貢献したい」「周産期医療に興味がある」などの前向きな理由を伝えることが一般的です。
しかし、実際には言いにくい本音の理由も存在します。
1. 業務負担が比較的軽い
産婦人科では、他の診療科と比べて薬剤の種類や使用頻度が限られているため、薬剤師の業務負担が比較的軽いと考えられています。
そのため、以下のような理由で産婦人科を希望する方もいます。
- 「急性期病院のような重症患者の薬剤管理や緊急対応が少なく、精神的にも身体的にも楽そう」
- 「抗がん剤や高度な薬物管理が必要な診療科より、専門性を絞って働けるので負担が少ない」
2. 夜勤・緊急対応が少ない
産婦人科は、救急科やICUのように夜間や緊急の対応が多くないため、規則的な勤務を求める薬剤師にとって魅力的な選択肢となります。
- 「夜勤や当直がないため、ワークライフバランスを重視した働き方ができる」
- 「残業が少なく、安定した勤務時間で働ける」
3. 精神的にハードな症例が少ない
産婦人科は、妊娠・出産という明るいテーマが中心の診療科であり、精神的に辛くなるケースが少ないと考えられています。
- 「がん病棟や緩和ケアのように、患者の最期を見届けることが少ないので、精神的な負担が少ない」
- 「精神科や神経内科のような、長期的な服薬管理が必要な患者とのやりとりが少なく、仕事のストレスが少ない」
4. 産婦人科は比較的「明るい」診療科
妊娠・出産はポジティブなライフイベントであるため、診療科全体の雰囲気が明るいことも産婦人科の魅力の一つです。
- 「患者さんが基本的に健康であり、命の危険と隣り合わせの病棟に比べてストレスが少ない」
- 「医療スタッフ間の雰囲気も比較的穏やかで、人間関係のトラブルが少なそう」
5. 産婦人科のスタッフは女性が多く、働きやすい
産婦人科は医師・看護師・助産師ともに女性が多い診療科であるため、女性薬剤師にとって働きやすい環境が整っていることが多いです。
- 「女性スタッフが多いため、育児や家庭と両立しやすい環境がある」
- 「産婦人科の医師は穏やかな人が多く、医師とのコミュニケーションのストレスが少なそう」
6. 将来のライフプランを考慮
自身の妊娠・出産を視野に入れている薬剤師にとって、産婦人科で働くことは知識を得る良い機会となります。
- 「自分自身が妊娠・出産を考えており、職場環境をよく知っておきたい」
- 「妊娠・授乳期の薬物療法に関する知識が身につき、自分にも役立つ」
7. 競争率が低い・転職しやすい
産婦人科の薬剤師求人は少ないものの、希望者も多くないため、転職の競争率が比較的低い傾向にあります。
- 「内科や外科の病棟薬剤師よりも、専門的な競争が少なく、スムーズに採用されそう」
- 「産婦人科の薬剤師経験があれば、妊婦向けカウンセリング業務などにもつなげられそう」
本音をどう伝えるか？
これらの本音の理由をそのまま面接で伝えると、ネガティブな印象を与える可能性があります。そのため、伝え方を工夫することが重要です。
NGな伝え方
- 「業務負担が少なそうだから」
- 「楽な仕事がしたい」
- 「夜勤がないから選びました」
OKな伝え方（ポジティブな言い換え）
- 「妊産婦や新生児に関わる専門性の高い薬剤管理に興味がある」
- 「長く働き続けられる環境の中で、産婦人科ならではの知識を深めていきたい」
- 「患者さんにとって大切なライフイベントに関われる点に魅力を感じる」
まとめ
産婦人科の薬剤師求人を希望する本音の理由として、「業務負担の軽さ」「夜勤なし」「精神的負担の少なさ」「女性が働きやすい環境」「将来のライフプランを考慮」などが挙げられます。
しかし、これらの理由をそのまま伝えるのではなく、ポジティブに言い換えることで、面接でも好印象を与えることができます。
